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発達障害

この言葉をご存知ですか?
こちらは、特に子育てをしている真っ最中で、育てにくさを感じたり、激しい怒りを感じてしまうお母様に読んでいただければと思います。最後に大人の発達障害についても触れておきました。

発達障害イメージ1

昔から人口の数%には存在していたようですが、ここ十数年前位から、日本でも注目されるようになりました。 私は数年小学校の相談員をしていましたが、どの学校にも数名は存在しており、中には専門家のケアが必要な子供達がいます。この言葉を初めて聞いたという方の為に簡単に紹介いたします。代表的なものが以下の4つですが、重複するケースも多くあります。

■精神遅滞(知的障害)

話す力やことばの理解、形を認識する力や状況を理解する力などの知的な能力が年齢に比して全般的に低いレベルにあり、社会生活をしていく上で理解と支援が必要な状態。
知能指数(IQ)が70以下であると療育手帳が交付され福祉支援を受けられる。
IQ70~85は境界領域知能とされ、環境を選べば、自立して社会生活ができると考えられるが、状況によっては理解と支援が必要なレベルである。

■広汎性発達障害(PDD)

PDDの人は、程度の差はあるが、他の人と、喜んだり、悲しんだり、感動したりといった感情を共有しにくく、他の人がどのように感じているかを察知することが難しい、人に合わせて行動することも苦手である。先の見通しをつけること(様々な情報から推論すること)が苦手で、見通しがつかない不安が大きい。また、特定の音、匂い、触覚などの刺激に敏感すぎる、時間を見計らって行動することができにくい、聞くべき人の声など、必要な刺激を選択できにくい(不必要な雑多な刺激が必要な刺激と同様に入ってしまう。)、突然過去の記憶を鮮明に思い出し、そのときと同じ気持ちになってしまうタイムスリップ現象がある、など感覚、感性の特異さも併せ持っている。この障害は個人差がありここからが障害だとはっきり区別しにくい所があるが、現在では大きく3つに分類されている。

○自閉症
「社会性」「コミニュケーション能力」「想像力」の三つの領域における障害が揃っている
○アスペルガー症候群
知的発達の遅れや言葉の発達の遅れがない、そして、対人関係以外では、ある程度適応能力をもっている
○高機能広汎性発達障害
自閉症の症状は出現しているものの症状の軽いもの

■学習障害(LD)

知的に問題はないのに読む・書く・計算などの特定の分野において、学習上困難を生じる障害。 LDの子は学習に支障きたすが、その影響は日常生活にまで及ぶことが多い。このような子どもは、一部の能力のみが劣っているので、周囲にそのことがわかりにくく、一部の能力が発揮できないのは、なまけているから、わざとやろうとしないなど理解されていないことがある。

■注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

集中力が持続しない、不注意、多動などの症状が見られ、集団生活への適応が今難な障害。ただADHDは他の発達障害と大きく違って、症状やその程度が状況や年齢でかなり変化する。多くの子は、小学校高学年ころになると問題が少なくなって周囲に適応していく。さらに大人になると、ADHDの特徴が残っていても、本人が自ら適した環境や適した職業を選ぶことができるようになり、好きなものには集中しやすいという特徴を生かし、むしろ個性的な仕事で認められるようになる人も多い。ただし、極端に自信をなくしたり、対人関係や自分の将来に大きな不安をもったり、人間不信に陥ってしまったりすると、さまざまな情緒面の問題を起こしてくることがある

発達障害イメージ2

これらの障害は先天的な脳の障害であり、厳しいしつけや、教育者の無理解が、二次障害をひきおこす危険性があります。
親としてできることは、この子達の特性を理解し、少しでも早期に適切な教育を行っていくことです。その事を認めるまでに時間がかかる方もいらっしゃいます。逆にわが子が様々な問題行動を起こすのは、育て方に問題があったわけではない事に気づかれ納得される方もいらっしゃいます。

見て見ないふりも、かえって神経質になりすぎるのも子供にとってはよくありません。

ゆったりと長期的な視点で、尚且つ根気強く取り組む必要があります。また重度の場合、親の負担は相当なものになります。いづれにしても、一人で抱え込まない、親独自の判断で子育てをしないことが賢明です。

乳幼児・児童に関しては行政等で支援体制が整いつつあります。ご相談してみてください。
そして私は子供の為にも、特に初期の頃は、お母様のメンタルケアが必要だと感じています。



そして最後に、大人の発達障害について述べたいと思います。
冒頭でも述べましたが、発達障害のことが知られるようになったのは十数年前からで、それまでは認識される事がほとんどありませんでした。生きづらさを感じながらも、なんとか社会生活を送っておられる方もたくさんいらっしゃるということです。
そういった方は大人になっても、やるべきことを先延ばしにする。仕事のミスが多い。時間に遅れる。人の話を聞かない。人付き合いがうまくできない。場の空気が読めない。キレやすい。落ち着きがない。片づけられない。等の特徴があり、本人も直したいという気持ちはあるのですが、なかなか改善せず、自分に自信を失ってしまうのです。
※参考図書『発達障害に気づかない大人たち』(祥伝社新書/ 星野仁彦・著)

行政も子供に関しての支援は充実しつつありますが、20歳以上の方に関してはまだまだ支援体制が十分ではありません。うつを発生する原因の中に発達障害が潜んでいることもあります。 そういった方達には自分ができる事とできない事をしっかりと認識し、できる範囲の中でやっていくしかありません。 必要以上に自分を責める習慣を取り払う事が大切です。